• 中村 成一Seiichi Nakamura

BIOGRAPHY

1960年アートディレクターであった父の下、東京に生まれる。高校時代は写真部に所属し、撮影、暗室作業に魅了され、イルフォードと出会う。
立教大学に進学するも写真家への夢をあきらめきれず、化粧品メーカー(株)資生堂宣伝部写真室でアルバイトとして働き、卒業後、アシスタント、契約フォトグラファーを経て同社に入社。
同社の広告制作や資生堂の美意識を発信する企業文化誌「花椿」の撮影等に携わり2006年3月末に退社、(株)中村写真事務所を設立。
現在はフリーとして広告写真に携わる一方、スタジオライティングに依る独自の世界観を演出した色彩豊かな作品を発表し続けている。
インクジェットプリンターでの出力は資生堂時代の2000年からはじめ、出力技法などは様々な媒体に掲載されている。
ADC賞、電通賞など数多くの広告写真賞を受賞、公益社団法人日本広告写真家協会会員、武蔵野美術大学非常勤講師、写真館の若手を育成するセミナー「写真館創成塾」の講師を務めている。

STATEMENT

様々なジャンルを持つ写真という世界の中で、私の写真はスタジオライティングで独自の世界を創り込む手法を取っています。
しかしながらそれは決してコンピューターグラフィックで創られた未知の世界ではなく誰もが経験した事のある記憶に呼びかけています。
なぜならばテーマとしているのは水や花、時には岩や和紙、ガラス、ごく身近なそれら素材を自然の光に習ったライティングで構成しているものだからです。
そのベースとなる思想は「盆栽」や「箱庭」に通ずる小宇宙であると言えばお判りいただけるでしょうか。
画像は合成等の手法は使わず、あくまでもワンショットの撮影に拘っています。
私の作品を通してイマジネーションの世界を広げていただける事を期待しております。

QUOTE

インクジェットを使い始めてからおよそ20年、初期の物はとても銀塩写真と比較するレベルでは無く、あくまでもインスタント写真よりクオリティーが高く、大きなサイズでプリント出来る便利な代物という印象であった。
その後、日進月歩でプリンターも用紙も進化し、今やインクジェットペーパーは作品を定着させる優秀な媒体となり得たのである。
特にカラー写真としては銀塩を遥かに越える耐久性を持ち、この事は色彩が重要な要素である私の写真にとって非常に大きな意味合いを持つのである。
現在最も気に入っているGOLD COTTON SMOOTHは、そのマットの質感と相まっていかなる条件下でも深みの有る画像と良好なコントラストを見せてくれる。
もし、私の作品を購入してくれた顧客がどの様な場所にセッティングしたとしても、その画質は期待を裏切る事が無いと言えるであろう。
もう一つ気に入っているGOLD FIBRE SILKは柔らかな活面を持ち、良好なコントラストを持って滑らかな人肌の再現に非常に適している。
その色再現性は誰しもが一目置くペーパーで有る事は間違い無い。
今後はより大きなサイズへの出力にトライし、この素晴らしいペーパーの実力を存分に発揮出来る作品制作を進めて行くつもりだ。

PAPER OF CHOICE

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